骨軟骨下幹細胞注入法
重度の変形性関節症の方に特におすすめできる幹細胞注入法です。近医で「人工関節しか治療法がありません」等の説明を受けても手術を回避したい方にはおすすめできる治療法です。
当院で行った実際の症例写真です
通常では人工関節(TKA,THA)しかないと考えられるような重度の変形性膝関節症や変形性股関節症の方の場合、世界最先端となる骨軟骨下骨内幹細胞注入法を行っています。重度の変形性関節症の方の場合、通常の関節内投与法に比べて大きく治療成績を上げる投与法になります。重度の軟骨が完全に欠損している関節症の場合、通常の関節内投与法では15年後に人工関節を回避できた確率は20%程度ですが、この骨軟骨下注入法では80%の回避率になります。
そもそも変形性関節症は関節軟骨の下にある「骨軟骨下骨」に微小な損傷が起き、炎症や微小骨折、硬化、微小骨嚢腫等ができてしまうことから始まります。その後その上に存在する関節軟骨の損傷につながると考えられています。したがってこの骨軟骨下骨の治療こそ変形性関節症の治療の根源に関わる重要な部位であることが近年の研究でわかってきました。
まだ関節軟骨が残存しているステージ(上図の上と真ん中のレベル)であれば関節内に幹細胞(あるいはPRP)を注入することで効果が期待できます。しかしながら大きく関節軟骨が欠損してしまっているステージ(上図の一番下の絵のレベル)であれば関節内注入のみでは効果は限定的で、関節内幹細胞注入に直接骨軟骨下骨に幹細胞注入する方法を加えることで高い治療効果を上げることが期待できるのです。
通常の関節内投与に加えて骨軟骨下骨に多量の幹細胞を投与するため、通常の培養量よりも多い幹細胞が必要になること、熟練した技術の他、特殊な機器や麻酔が必要になることから、価格は片側税込200万円と高額になりますが、、これまでの受診されてきた病院で「あなたには人工関節しかありません」などと言われるような重度の関節症の方には強くお勧めできる治療法になります。
※PRP、幹細胞治療は自分自身の細胞を利用する治療のため、副作用の少ない治療ですが、症状の悪化や感染などが全くゼロとは言い切れません。予め、御了承ください。