首や肩甲部、上肢に痛みやしびれが放散して痛くなります。椎間板は背骨をつなぎ、クッションの役目をしています。その軟骨(髄核)が神経根を圧迫し症状が出たり(頚椎椎間板ヘルニア)、骨の一部が加齢変化を起こして変形して神経根を圧迫して症状を出したり(頚椎神経根症)します。
頚椎神経根症でも頚椎椎間板ヘルニアでも神経の炎症を抑えられれば症状は軽快し、手術に至ることを避けられます。
実際の症例を見てみましょう
50代男性で、1週間前から右上肢に響くような痛みとしびれが起きて、仕事も出来ないくらい辛い状態となっていました。第5-6頚椎での骨棘による第6頚椎神経根症と診断しました。まず肩周囲に炎症を抑える注射をしましたが痛みは十分軽減せず、後日神経根ブロックを行いました。
エコーで頚椎の神経根を同定しています。
エコーで見ながら正確に神経根の炎症を抑える液を注入します。注射直後から痛みは大幅に改善しました。 この方は温熱療法や頚椎牽引療法などのリハビリも加えて日常生活に支障ない状態で経過を見れています。